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眞榮平 孝裕; 東谷 篤志*; 樋口 雅彦*; 安原 洋*; 長谷川 彰*
Physica B; Condensed Matter, 312-313(1-4), p.103 - 105, 2002/03
被引用回数:12 パーセンタイル:53.16(Physics, Condensed Matter)相対論的LAPW(Linealized Argumented Plane Wave)法を用いて、UBeの電子構造とフェルミ面を議論する。UBeはいわゆる重い電子系に属するが、低温での電子比熱係数は1.1J/Kmolであり、一連の重い電子系物質群の中でも特に大きな値を持ち、なおかつ0.85Kにおいて超伝導状態に転移する。このように、UBeは超伝導を示す重い電子系として重要な物質であり、その電子物性を理論と実験の両面から相補的に研究する必要がある。最近、R. G. Goodrichらによるパルス磁場を用いた測定において、いくつかの比較的小さなド・ハース-ファン・アルフェン(dHvA)シグナルが観測された。そこで、今後の実験との比較を念頭に置いて、UBeの電子構造とフェルミ面,dHvA 角度依存,サイクロトロン有効質量,フェルミ面上での電子成分分布を理論的に導いた。
佐々 敏信; 辻本 和文; 滝塚 貴和; 高野 秀機
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 463(3), p.495 - 504, 2001/05
被引用回数:15 パーセンタイル:71.15(Instruments & Instrumentation)加速器駆動消滅処理システム(ADTS)の核特性及び燃焼特性を解析するATRASコードシステムの開発を行った。ATRASは、核破砕中性子源の影響を考慮した燃焼解析を行う独自の機能を備えている。ATRASは、核破砕解析コード、中性子輸送コード及び燃焼解析コードから構成される。燃料交換、入力データ作成、計算結果の解析を行うユーティリティプログラムもあわせて開発した。ATRASを用いて核破砕中性子ターゲットの核特性解析を行った。また、ATRASを用いて、ナトリウム冷却型ADTSの核特性及び燃焼特性の解析を行った。
Mller, P.*; 岩本 昭
Physical Review C, 61(4), p.047602_1 - 047602_4, 2000/04
被引用回数:8 パーセンタイル:45.73(Physics, Nuclear)核分裂現象を記述する最も重要な物理量として、核分裂障壁の高さ及びそのときの原子核の形がある。通常行われる計算では、これらはStrutinskyの模型により計算される。問題は核分裂の基底状態から始まり核分裂障壁を経由して核分裂片に分かれるまでを記述するには、最低5種類の形のパラメータを導入する必要があることである。すなわちポテンシャル表面を5次元空間で計算してそこでの極小点や鞍部点を求める必要がある。この計算を行うためのネックは、計算機の能力と、鞍部点を探す有効なアルゴリズムの開発にある。われわれはこの両方を解決して、何ら先入観に頼らない方法でアクチナイド核の鞍部点を初めて計算した。その結果、Ra,Th及びFm核などでは従来から議論されていたように外側の障壁が複雑に振る舞うこと、一方U,Pu領域ではよりシンプルな構造をすることなどを何ら経験に頼らずに示した。又核分裂障壁の高さは以前の計算に比べて系統的に下がること、外側の障壁では核分裂片の性質がはっきり現れていることなど、従来の常識を覆す数々の結果が得られた。
高橋 博*; 滝塚 貴和
日本原子力学会誌, 37(3), p.167 - 171, 1995/00
加速器技術は近年めざましい進展を見せており、加速器を用いた長寿命放射性廃棄物の消滅処理など原子力分野における利用が提案され、積極的に検討されている。加速器による消滅処理では、未臨界炉心と組み合わせたハイブリッド型システムとし、ターゲット内の高エネルギー陽子による核破砕反応で発生する中性子を効率的に利用して、マイナーアクチナイド及び長寿命核分裂生成物を短半減期または非放射性の核に変換する。加速器消滅処理の方法及びその特長を概観するとともに、提案されている代表的な加速器消滅処理システム概念を紹介する。
若林 利男
PNC TN9410 93-226, 109 Pages, 1993/10
None
若林 利男
PNC TN9600 92-007, 19 Pages, 1992/10
IAEA主催の「アクチナイド消滅のための高速増殖炉利用」に関する専門家会合(9月22日24日)に出席し、「高速増殖炉のTRU消滅処理特性」について発表するとともに、各国との意見交換及び情報収集を行った。今回の専門家会合には、ベルギー、フランス、ドイツ、スイス、アメリカ、イギリス、ロシア、日本及びCEC(COMMISSION OF THE EUROPEAN COMMUNITIES) とIAEAの国際機関から合計23名が参加した。本会合ではNATIONAL PROGRAM、物理的研究、工学的研究について、合計22件の発表と討論が行われた。そして今後の課題として以下の点がまとめられた。・使用済燃料からのアクチナイドの化学的分離と抽出(少なくとも、 とCMについては98%、PUとAMアイソトープについては99.999.99 %)・核データの測定と評価(重要な核種の核断面積、FISSION FRAGMENTS YIELDS及び遅発中性子パラメータ。特にこれらは専焼炉では重要である。)・マイナーアクチナイドを含む燃料の設計、製造、照射に関する研究開発 ・安全で経済的なマイナーアクチナイド燃焼炉心の設計研究 今回専門家会合では、ロシアはマイナーアクチナイド及びFPの核変換の技術開発について関心が非常に高く、積極的に取り組んでいると感じた。ロシアからの興味ある発表としては、マイナーアクチナイド燃焼高速炉サイクルとして、MOX 燃料に乾式再処理燃料製造技術を利用した検討があった。燃料製造にはバイパック法が適用される。技術的にも今後実験等で良いデータがでてくると考えられ、動燃としてOECD/NEAのオメガ計画への参加だけでなく、ロシアとの協力、情報交換が必要であると思われる。
秋江 拓志; 奥村 啓介; 高野 秀機; 石黒 幸雄; 金子 邦男*
JAERI 1323, 68 Pages, 1992/01
高転換軽水炉(HCLWR)の燃焼解析の精度を向上するために、SRACシステムの格子燃焼計算に用いられるデータの改訂と、その機能の追加が行われた。核分裂生成核種(FP)とアクチナイド核種の燃焼を精度よく扱うために、新しい燃焼チェーンモデルが開発された。JENDL-2に基づく群定数ライブラリSRACLIB-JENDL2が、特にFPと高アクチナイド核種に重点をおいて作成された。核分裂当りの放出エネルギー等のデータも修正された。さらに、炉心燃焼計算に用いられる巨視的断面積の作成の便のために、新たな機能がSRACの格子燃焼計算に追加された。HCLWR格子モデルを用いて、これらの改良の効果を調べるための燃焼計算が行われた。
大塚 孝治
Phys.Lett.,B, 182(3-4), p.256 - 260, 1986/04
変形したアクチナイド核の構造が、四重極及び八重極変形場を含む内部固有ハミルトニアンを用いて研究された。低励起状態の波動関数中は、かなりの量の双極子型の核子対が含まれている事が分かり、アクチナイドの記述のためには、もしボゾン模型を用いるとすれば、双極及び八重極のボゾンが必要である事が示された。
大塚 孝治
Proceedings of International Conference on Microscopic Approaches to Nuclear Structure Calculation, p.255 - 264, 1986/00
相互作用するボゾン模型(IBM)の微視的基礎がレビューされ、特に変形核領域についての理論が述べられる。この理論での基本的な考え方がアクチナイド領域核へ応用される。変形したアクチナイド核の構造が、四重極変形場に加えて、八重極変形場も含む内部ハミルトニアンによって研究される。低い励起状態の波動関数中には、かなりの量の双極子(1)の核子対がある事が示される。このような状態を記述するためにボゾン模型を拡張するには、3の八重極子のボゾンに加えて、1の双極子ボゾンが必要である事が分った。
田坂 完二; George H.Hanson*; 山野 和秋*
JAERI-M 8998, 50 Pages, 1980/08
HEAT5Gは1978年に改定されたANS5.1基準にもとずく崩壊熱計算のためのプログラムである。U、U、Puの核分裂にともなう崩壊熱を任意の照射履歴および冷却時間の関数として計算することができる。UおよびNpの崩壊熱も考慮されている。崩壊熱の誤差も計算される。またDCHAINコードによる計算結果をもとに核分裂生成物の中性子捕獲による崩壊熱への影響も考慮できるようになっている。